よろコンです。
また、お盆の時に行ったトーハク(上野・東京国立博物館)の話です。
トーハクの常設展(総合文化展)はその時々で展示替えがあり、いつ行っても新鮮で見ごたえがあります。そりゃー、日本最古で最大級、最高峰の博物館ですから。
そして、今回はトーハクの浮世絵です。
国立西洋美術館の礎となった松方コレクション。川崎造船所(現・川崎重工)の初代社長・松方幸次郎が第一次大戦の船舶需要による事業拡大で得た莫大な資金を元に美術品を大量購入。その数、一万点あまり。多くの西洋の美術品に加え大量に買い戻されたのが海外に渡った浮世絵でした。その数、約八千点。そして、その浮世絵コレクションを引き継いだのがトーハクです。だから、いつ見ても浮世絵コーナーは充実してます。
と、前置きが長くなりましたが、ここから本題・北斎と広重です。
葛飾北斎(1760~1849)といえば、なんといっても「富嶽三十六景」
70歳を超えてたどり着いた新境地。浮世絵「風景画」を確立したと言われる逸品。神奈川沖浪裏はきっと世界一有名な「波」でしょう。
そして、歌川広重(1797~1858)といえば、なんといっても「東海道五十三次」
30歳過ぎてもパッとしなかった広重も見たであろう富嶽三十六景。それに触発され、世に出たのが、この名作。「風景画」が広重を世に送り出したのです。
そして広重は北斎をずっとライバル視していたとか。
この二人。どうしても「風景画」が思い起こされるのですが、もちろんそれだけではありません。トーハクで見て、やっぱり良いなぁと思った二人の
「花鳥画」
を見比べてみました。
まずは北斎
「鶺鴒 藤」(せきれい ふじ)
続いて広重
「月下桃花に燕」(げっかとうかにつばめ)
北斎は赤い空に青い花。下から花をついばみそうな鶺鴒
広重は青い空に赤い花。舞いながら花をついばみそうな燕
構図は似ている気もするのですが・・・
空の色、花の色、鳥の動き。まったく違います。
北斎はおそらく朝か夕。広重は夜。時間もまったく違います。
北斎は少し落ち着いた印象。広重は少し軽やかな印象。個人的にはこちらもまったく違いました。
さぁ、もし、自分の家で飾るなら、どちらを飾るかなぁ?
(個人的に今回は広重の方かなぁ。もちろん、どちらも良いですが)
ということで、いかがでしたでしょうか?
いろいろな作品を見比べてみてもおもしろいかもしれません
最後は関連リンクです。
今年はなんだか広重をよく見ます。
だいぶ前に行きました。北斎
前置きばかりが、長くて申し訳ありませんが、やっぱりトーハク、好きです。
それにしても今年は浮世絵をよく見ている気がします。次のブログは・・・
ということで、ここまで、お付き合いいただき、ありがとうございました。
本日は以上です。ではでは
(雨のトーハク)