よろこんで!**してみました。

アラフィフ男子が、何気ない日常生活で楽しいと思うことを、つれづれに書く雑記ブログ。美術・落語・スポーツ観戦・グルメ・お酒に旅行等々。たまには、なにか語ることもあるかも・・・

「運命」でつながれた二人の「繁」(2022/10/16)

よろコンです。

 

芸術の秋!ですが、一気に晩秋のような気温

「〇〇の秋」って、いつか、秋が無くなっなっちゃうかも・・・

 

ということで、この前の日曜日、コンサート&美術館に行ってきたので、そのことをブログにします。しばしお付き合いください。

 

  まずはコンサートから

 

ELECOM クラシックスペシャル

日本フィルハーモニー交響楽団 第398回 名曲コンサート

@サントリーホール

 指揮:小林研一郎(こばやし けんいちろう)

 

曲目:

・J.S. バッハ

「主よ、人の望みの喜びよ」

「トッカータとフーガ 二短調 BWV565」

「バビロンの河のほとりにて BWV653b」

オルガン:大平健介(独奏)

 

・エルガー「愛の挨拶 op.12」

・マスネ「タイスの瞑想曲」

・サラサーテ「ツィゴイネルワイゼン op.20」

ヴァイオリン:千住真理子

 

・ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 op.67 <<運命>>

10/16(日) 14:00開演

 

【日本フィルのサイト】

www.japanphil.or.jp

コンサート前の広場

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ホールに入って
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「炎のマエストロ」「コバケン」こと小林研一郎さん指揮のこの日のプログラムはバッハ、ヴァイオリンの名品、そして「運命」と、とても親しみやすい内容で、ある意味、気軽な気持ちで聴けました。

 

バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」
短い曲ですが、バッハの中でも特別に美しく好きな曲です。これを生演奏で聴きたい!というのが、このコンサートに来たモチベーションのひとつ

「トッカータとフーガ」は「ちゃらり~ 鼻から牛乳(^^;)」の原曲(?!)

子どものとき、そんな風に歌ってたなぁ。でも、今聞いても、先進的でメタルしてます。(メタルの方にはバッハ好きが多いとか)

 

ヴァイオリンの千住真理子さんは、テレビなどにも出演される有名なヴァイオリニスト。コバケンさんとの掛け合いもおもしろく、アンコールで演奏した「帰れソレントへ」「チャールダーシュ」はピアノ伴奏・コバケンさんで、二人の掛け合いはとても楽しく聴けました。

 

そして、最後は世界で最も有名なクラシックのフレーズ(前のときも同じこと書いています^^;)があるベートーヴェン「運命」

ベートーヴェン誕生250年だった2020年。COVID-19の影響でストップしていた社会が少しずつ動き出そうとしていた夏。やはり日フィルのコンサートで久々にフルで聴いた「運命」に感動し、ハマりました。

有名な第一楽章ももちろん良いのですが、第三楽章の最後の溜めから続けて突き抜けるような第四楽章に入るところは何度聞いても爽快になります。そこにコンサートホールを突き抜けて音楽を届けようと言わんばかりのマエストロのタクト。今回も空を駆けるような高揚感を感じました。

演奏後は、マエストロからのお導きもあり(?!状況は想像にお任せします)、会場全体でスタンディングオベーション。定番のアンコール曲「ダニーボーイ」終了後もスタンディングオベーションで、会場が一つになってコンサート終了。

82歳の炎のマエストロに「熱」をもらったコンサートでした。

 

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(コンサート終了後のサントリーホール)

 

コンサートの後は、この日が最終日でしたこちらの展覧会に


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生誕140年 ふたつの旅 青木繁 × 坂本繁二郎

@京橋・アーティゾン美術館(10/16終了)

 

【美術館サイト】

アーティゾン美術館

www.artizon.museum

青木と坂本二郎

二人はともに1882年の福岡県久留米市生まれ。同じ高等小学校で学び同じ洋画塾に通った仲。しかしながら、二人の「運命」はある意味、対極的なものに。

一足先に東京へと上京し、古事記・日本書紀などの神話に題材をとった作品で早くから画壇で成功を収めた青木

一方、青木に触発されて上京、数年遅れてデビューした坂本二郎は、なかなか評価されませんでした。

先に成功した青木は、1907年、父の危篤で九州に戻り、その後父が亡くなると家族の扶養問題に直面します。九州放浪の旅をつづける中、中央画壇に戻ることを望みつつも叶うことなく肺結核でこの世を去ります。享年28歳

一方、坂本はその後、二科展結成に加わったり、パリ留学をしたり、郷里福岡に戻ってからも亡くなる87歳まで作品を描き続けました。

そんな二人は、若かりし頃からともにスケッチ旅行に出かける仲。青木の死後、遺作展を開くなど尽力したのは坂本でした。そしてその二人の作品を収集したのが同郷の石橋正二郎。アーティゾン美術館の元となるブリヂストンの創始者なのです。

 

運命でつながれ、別々の運命をたどった青木と坂本二郎

 

その作品はこちら


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青木「海の幸」1904年(重要文化財)


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坂本二郎「放牧三馬」1932年

 

ふたりはよく能面を描いていたとのこと。それぞれの作品から
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坂本二郎「能面と謡本」1951年


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青木「能面」1900-03年

 

二人の「繁」

いかがでしたか。激しさ、鮮烈さの青木。穏やかさ、あたたかさの坂本二郎。二人の「運命」に思いを馳せる展覧会でした。

 

  ということで、長くなりましたが、今回はここまでです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

  また、コンサート&美術館も行ってきたいと思います。

  ということで以上です。ではでは。

 

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(そして夜はこの逸品で一杯。やっぱり「食欲の秋」ですね(^^;))