よろこんで!**してみました。

アラフィフ男子が、何気ない日常生活で楽しいと思うことを、つれづれに書く雑記ブログ。美術・落語・スポーツ観戦・グルメ・お酒に旅行等々。たまには、なにか語ることもあるかも・・・

美術展:「生誕一〇〇年 いわさきちひろ、絵描きです。」@東京ステーションギャラリーに行ってきました。

こんばんは。昨日(8/27)は、東京はすごい雨でした。会社からの帰り、空は切れかけの蛍光灯のように瞬き、これまで聞いたことのないような雷の音。土砂降りの雨で、濡れる前に、駅までの途中の飲み屋にでも入ろうかと思いましたが、そこにたどり着く前にすっかりびしょ濡れで結局、おとなしく帰りました・・・

 

  さて、これもだいぶ前に行った展覧会の報告です。今回はかなりバタバタで行ったので、あまりゆっくりは見られません(自業自得)でしたが・・・一応、報告です。

(展覧会に行ってから、記事にするまで時間がかかりすぎるなぁ、と思う今日この頃。もっと、早くに書きたいのですが、アルコールの誘惑に勝てなくて・・・)

 

[目次] 

 

I.展覧会概要

(1)展覧会名称

「生誕一〇〇年 いわさきちひろ、絵描きです。」展   

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(2) 場所

東京ステーションギャラリー 

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www.ejrcf.or.jp

※ 今回は出光美術館の「江戸名所図」展のあとに続けて行きました。ナイトミュージアムではしごをしたので、時間ないですよねぇ。出光美術館からあるけますが、少しでも時間を稼ごうと有楽町駅に出て東京駅に山手線で移動(京浜東北線でも可)して、丸の内北口に行きました。なお、この前に見ている「江戸名所図」展はこちらを。

yorocon.hatenablog.com

(3) 会期

2018/7/14(土)~9/9(日) ※ 月曜日休館

 ・・・あと10日くらいです。(これを書いている時点からみて)

(4) 開館時間

10:00〜18:00

※ 金曜日はナイトミュージアムありで、20:00まで。今回はナイトミュージアムで見てきました。

 

(5) 訪問時間

8/17(金) 18:15頃 鑑賞時間は40分程度です。ちょっと、短かったですね。金曜日の会社帰りに2つも展覧会を見るとは、さすがに詰め込み過ぎたと反省しつつも、会社帰りに2つも展覧会が見られて、なんか充実感に浸っていました。(帰ってから、ゆっくり酒を飲みました)


(6) 料金

大人1,000円、大高生800円、中学生以下無料

※ 私は、出光美術館で手にした「東京駅美術館MAP」を手にしていたので900円(100円引き)でした。

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(7) 混雑状況

金曜日の夜でも、比較的人はいたと思いますが、混んではいません。ゆっくり見られます。


(8) 写真撮影

NGです。 


(9) ミュージアムショップ

ありますが、今回は時間もなくて、よく見られませんでした。絵ハガキや図録もあります。図録は2,300か2,400だったと思います。なので、クレジットカード利用は?。

  

(10) 美術館メモ

東京ステーションギャラリーは東京駅丸の内北口の改札を出たところにあります。駅の中の美術館です。館内は1Fがチケット売場、入口でエレベータで3階に。3階、2階の順で回るように展示室があります。2階の展示室を出ると、東京駅の丸の内北口をぐるっと回ってミュージアムショップ。そして1階に降りていくという、ちょっと変わった造りになっています。東京駅の普段は行けないところに入っているようで、おもしろいですが、案内がないと出口まで、迷っちゃうかも。

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(11) 行くきっかけ

 いわさきちひろさんの展覧会は気になっていて、練馬・石神井ちひろ美術館もいつか行ってみたいとは思っていました。展覧会があることは、いつものチラシミュージアム(スマホアプリ)で知りましたが、NHK教育(Eテレ)月曜日10:00から放映されている「グレーテルのかまど」でいわさきちひろさんの息子・猛(たけし)さんが、母との思い出のイチゴのババロアの話をされているのを聞いて「見に行こう!」と決心しました。

 

 

II. 展覧会所感

(1) 個人的な所感

いわさきちひろさんは、子どもの頃、確か「みんなのうた」で絵が映されて、子どもながらに「なんて優しい絵なんだ」「なんてきれいな色なんだ」「この淡いタッチはどうしたら描けるんだ」と、すごく魅了されたのを覚えています。でも、絵本作家というイメージが強かったのですが、この展覧会では、そういう絵もありますが、一人の画家として、いわさきちひろを捉えようとしていて、それが展覧会の「いわさきちひろ、絵描きです」というタイトルに込められています。この言葉は、のちに夫になる松本善明氏と出会った時の自己紹介の言葉とのこと。何か、普通な言葉から画家として生きる強い意志がにじみ出ているような気もします。

 

(2) 展覧会の構成と気になる作品

・プロローグ

ここでは、いわさきちひろさんが日常利用していた品々が展示されています。

・I 私の娘時代はずっと戦争のなかでした。

このエリアでも高校時代の制服などが展示されています。また、学生時代に見られていた雑誌の表紙なども展示されています。

・II 働いている人たちに共感してもらえる絵を描きたい

いわさきちひろさん、絵の淡いタッチとは異なり、共産党に共鳴して党員になったり(夫も党員)、人民新聞社の記者として活動したり、なかなか骨太な人生を歩まれているのが意外でした。その後、画家となり、ヒゲタ醤油のポスターなども手掛けています。そのころにかかれた紙芝居等も展示されています。

・III 私は豹変しながらいろいろとあくせくします

このエリアではいわさきちひろさんの制作の過程、今の絵にいきつくまでの習作の積み重ねがわかる展示になっています。鉛筆画で描いていたものをパステルで描き、いわさきちひろワールドの色鮮やかで印象的な世界を作る過程、試行錯誤なども見て取れます。(これが、「私は豹変しながら・・・」というところにつながります)

また、私が印象に残ったのは戦争の中の子供を描いた絵です。決して過激な画題ではないのですが、その中にいる子どもの姿・表情などから戦争の悲惨さが表わされ、戦争を拒否する強いメッセージが込められていると感じました。

・IV 童画は、けっしてただの文の説明であってはならない。

最後のエリアではいわさきちひろさんの集大成的な絵の世界が広がっています。同じ子どもから見た海でも、子どもの気持ちに応じて、海の様子を描き分けるところなど、時間があれば、もう少しゆっくりみたかったですね。「海辺を走る少女と子犬」が好きでした。

  

(3) 最後に

この展覧会は少し前に亡くなられた高畑勲氏が企画などに参画していたようです。高畑氏は体調が悪くなり、最後はこの展覧会は見ることはできなかったとのことですが、高畑氏のある企画が、私はとても素敵で同感できると思いました。

それは、絵を拡大して壁などに複写して展示することです。ここでは、子どもが落書きをしている場面、傘をさしている場面が拡大され、壁に展開されています。高畑氏のことばをそのままは覚えていませんが、「現代の複写という技術を使い、作品を拡大して展示することは、鑑賞者が絵の世界に入り込み、絵を体験することができるという点で素晴らしい試みである。何一つ悪いことが思いつかない」というような趣旨のことを言われていたようです。(私の理解が不足していたら、ごめんなさい)

これには、まったくの同感です。特にいわさきちひろの世界は、この考えにぴったりの世界だと思います。実際に落書きしている子どもが拡大された絵のそばに行くと、一緒に落書きをしているような、そんな不思議な、だけどなんだか楽しく、ウキウキする(オジさんですが、そういう気持ちもありますね。まだまだ)、そんな体験をすることができました。ぜひ、同じような気持ちを味わいに行ってもらえればと思います。

それと、少し話は変わりますが、この展覧会では解説をスマホで聞くことができます。この試みも良かったなぁと思いました。無料だし。

 

 ということで、あと少し、期間がありますので、よろしければ、ぜひ行ってみてください。

 

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(早く寝なよ。まだ起きてんの?)

 

・・・ではでは。