こんばんは。昨日の台風は東京はそれほどひどくならなかったものの、風が強くて電車も止まるし、大変でしたね。それを口実に飲みにいっちゃってますが^^;(ご報告のとおり、100円ビールのお店。詳細は、いつかご報告)
で、またまた、行ってから、だいぶ経つ展覧会ですが、久々に横浜に遠征してきたので、報告です。訪問した日は天気も良かったですし、とっても暑かった・・・
[目次]
I.展覧会概要
(1)展覧会名称
「モネ それからの100年」展
(2) 場所
※ みなとみらい駅3番出口から徒歩5分とのことです。昔はみなとみらい駅が無かったので桜木町駅から、ランドマークタワーを抜けて歩いてました。10-15分くらいかかりますが、周りの景色やランドマークタワーの中を見ていると、あまり遠いとは感じません。(昔、仕事で近くに通っていたことがあり、ちょっと懐かしいです)
今回は、車で行きました。首都高横羽線のみなとみらい出口を降りて、直ぐ。地下に169台の駐車場があり、最初90分500円、延長30分毎に250円。美術館を見るには十分な時間、比較的安く停められます。
(3) 会期
2018/7/14(土)~9/24(月) ※ 木曜日休館
※ この記事をアップするときはちょうど休館日です・・・
でも、会期はまだ20日近くあります。
(4) 開館時間
10:00〜18:00
ナイトミュージアムで9月14日(金)、15日(土)、21日(金)、22日(土)は、20:30までです。
(5) 訪問時間
8/25(土) 15:15頃 鑑賞時間は80分程度です。今回は夫婦で行ったので、すこしゆっくり見ました。
(6) 料金
大人1,600円、大高生1,200円、中学生600円、小学生以下無料。65歳以上1,500円
※ 私は、夫婦で行く予定でしたので2枚セットの前売を買って1,000円/枚(合計2,000円)でした。2人で行く、または2回行くなら2枚セット券はかなりお得です。
(7) 混雑状況
混んでます。まず、チケットの購入に50人くらいは並んでいたと思います。入場制限や入場待ちはありませんでしたが、展示会場内も結構混んでいます。(なので、ちょっと鑑賞時間も長めになったかもしれません)
チケットはオンラインなどで事前に購入しておいた方が良いですし、時間には余裕をもって行かれた方が良いかと思います。
(8) 写真撮影
会場内はNGです。館内はOKです。
なお、同時開催の横浜美術館コレクション展(2018/7/14(土)-12/16(日))は撮影OKです。(モネ展のチケットで鑑賞できます)
(9) ミュージアムショップ
展覧会場出口の特設ショップもありますし、美術館に立派なミュージアムショップがあり、今回の展覧会以外の商品も販売しています。
今回も、絵ハガキ購入です。一枚100円(税抜き)です。買わなかったですが、図録2,400円、トートバッグ1,000円(図録とトートバッグのセットは3,000円)、カレンダー2,400円、クリアファイル400円です。クレジットカード利用はOKです。
(10) 美術館メモ
ランドマークタワーのすぐそばにある美術館で、東京からのアクセスも良いです。下村観山「小倉山」を所蔵しているのが有名ではないでしょうか。カフェとレストランも併設していて、ミュージアムカフェは「小倉山」という名前です。
先述のとおり横浜美術館コレクション展も同時開催していて、こちらも多くの作品を展示していますので、一緒に見られるのをお勧めします。モネ展・コレクション展を両方見るつもりであれば、早めの時間に行った方が良いです。結局2つあわせて2h30mくらいは時間がかかったと思います。
(11) 行くきっかけ
この展覧会は「日経おとなのOFF 2018年1月号」(2017年12月販売)で確認していて、今年の最初から見に行く予定でした。印象派の巨匠モネですので、私の中のデフォルトで「行く」フラグが立っています。
II. 展覧会所感
(1) 個人的な所感
今回の展覧会は「モネ それからの100年」とあるように、ただ、モネの作品だけを集めたのではなく、モネにインスパイアされた「それからの100年」の作家たちの作品も合わせて展示されており、モネと現代アーティストがコラボしたような展覧会になっています。モネの作品だけを期待していくと、少し物足りない感じはするかもしれません(私も、最初は少し思いました)
ただ、現代アーティストの作品とモネの作品を同時に見ることで、モネが与えた影響の大きさを感じ、モネの作品をいろいろな角度から鑑賞するきっかけになる展覧会だと思います。
(2) 展覧会の構成と気になる作品
全体で4部構成です。
・I 新しい絵画へ - 立ち上がる色彩と筆触
モネの風景画とモネの色彩・筆触に刺激を受けた現代作家の作品が並びます。
私の気になった作品は「税官吏の小屋、荒れた海」ですが、画面中央下に描かれた小屋を海が覆うような、小屋が大海原に臨むような構成となっており、岸壁の小屋を描いているのですが、高い視点からドラマチックに描かれているのという印象を持ちました。
・II 形なきものへの眼差し - 光・大気・水
この展覧会では作品とあわせていくつかモネの言葉も紹介されています。
「何を描くかは二の次で私が本当に表現したいのは描くものと自分の間に横たわる「何か」なのです」
モネらしい言葉で、この言葉を地で行くような作品が並びます。
「ジヴェルニー近くのリメツの草原」は靄・霞の中にかすかに白っぽい草原が浮かんでます。モネが住んでいるジヴェルニーの空気そのものを描いたかのようです。また、ロンドン訪問で描いた「チャリング・クロス橋」も空気の中に浮かんでくる橋、また更に奥に浮かぶ建物など、霧の都ロンドンの空気を描き切った作品と思います。「チャリング・クロス橋」は絵ハガキを購入しました。実際はもっと色の境目があいまいで空気漂うという印象を受けました。
・III モネへのオマージュ - さまざまな「引用」の形
このエリアはモネの作品を「引用」した現代アーティストの作品を中心に展示されています。ポップな作品から映像作品等、多様な作品が並びます。
福田美蘭「モネの睡蓮」は大原美術館の中庭とモネの睡蓮をオーバーラップさせて作品になっています。また、水野勝規の「holography」岐阜の貯水庫に鯉が泳ぐ映像がモネの睡蓮と重なる印象を与えます。
・IV フレームを越えて - 拡張するイメージと空間
最後のエリアはモネの睡蓮を中心とした作品と現代アーティストの作品が続きます。
ここでも、展示作品の絵ハガキを買いました。
モネ晩年の前の年に描かれた「バラの小道の家」
日本初公開とのことです。我が家の妻が展覧会の中でこの絵が一番好きと申されました。燃えるような、萌える、むせ返さんばかりの立ち上る緑と赤が踊る絵は、モネの真骨頂、最後に行きついた境地のようにも感じているので、なかなかの選択と思っています。(偉そうですが^_^)
私は普通に睡蓮の絵ハガキを買っています。
(よく見たら、パンフの絵ですね・・・)
(3) 最後に
今回の展覧会を見ている最中、ある初老(かな)の男性の方が、
「モネの作品を見ると現代作家の作品が安っぽく見える」
と一緒に来られた方(たぶん、奥様)に話しているのが、ふと耳に入りました。
この方が言われているのも、この方の大事な感想で、そう思われる人も多いのではないかと正直思います。一方で、モネに刺激を受け、いろいろな素材を駆使し、表現方法を模索して新しい作品を生み出そうとしているモネ以降の作家の作品も素晴らしいものがあります。その新しい作品に囲まれても、なお輝き、人を魅了するモネの作品。あらためて、モネの良さを感じられたと思います。
鑑賞者が展覧会を通じていろいろな意見を持ちながら、いろいろな作品に向き合う。これも美術展を楽しむ醍醐味で、それを実現したとすれば、企画は"成功"だったと言えるのではないか。「それからの100年」を生きている者として考えさせられるおもしろい展覧会だったと思います。
ちなみに、展覧会を見終えて美術館から出てみると
湖面に映る富士ならず、窓に映るランドマーク。
この後は、せっかく横浜まで来たので、中華街で夕食をしました。(良かった、良かった)
(留守番してたの、私です)
・・・ありがとうございました。ではでは。