こんばんは。
令和元年も残すところ、あと少し。いよいよカウントダウンに入った感じですね。
元号が変わるという、ある意味、歴史に残る記念すべき年となりましたが、個人的にも、いろいろなところに行ったり、見たり、聞いたりと、アラフィフなりに多くの体験ができた年だったと思います。みなさま、いかがでしたでしょうか?
今年といえば、ラグビーワールドカップなのですが、最後は、今年行った旅・散策・美術展などから、個人的に好きなたものをつらつらと集めて、過行く年にの余韻に少しだけ浸りたいと思います。ただただ羅列しただけの記事ですが、ほんの少し(といいつつ、けっこう長い)、お付き合いください。(これを見られた時は年越してますね^^;)
まずは年初、上野は黒田記念館。特別室にある黒田清輝「智・感・情」です。
テレ東の「美の巨人たち」で知ってから、見に行っています。誰もが目にしたことのある黒田清輝「湖畔」とともに展示されています。
次の展示は2020/1/2(木)~1/13(月・祝)。その次は桜の頃です。年初、上野方面に来られる方は散策ついでに、いかがですか?
https://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=hall&hid=17
当時はスキャンダラスな一枚だったよう。
次は日本橋・三越本店の「天女(まごころ)像」
こちらも、最近、テレ東の美の巨人たちで紹介されているようでした。(まだ見てませんが)
佐藤玄々氏の大作。巨大な像に緻密な彫が圧倒的で神々しいです。日本橋に来られた際はのぞいてみてください。
冬の展覧会。三菱一号館美術館のフィリップス・コレクション展から。
オスカー・ココシュカ「ロッテ・フランツォスの肖像」
物憂げな表情に、どこか神経質な感じまでしてしまうポーズ、手の動き。不安を掻き立てるように人物を包む背景と、いろいろな心の動きが反映された一枚だと思います。
春先三月。またまた、三菱一号館美術館のラファエル前派の軌跡展から
ロセッティ「ムネーモシューネー(記憶の女神)」
大量生産時代の始まりに、あくまで美しさを求め続けた一枚。
春は四月、夜桜を求めて散歩した日本橋の桜フェスティバルで飾られていたデジタルアート。仕事帰りに歩きながら桜を愛でる。ちょっとした気分転換でした。
日本橋はこのほかにもいろいろなイベントもあり、老舗もあり、新しい店もあり、見どころ満載で散策するのに、とても楽しい街です。
そして春の展覧会ではパナソニック汐留美術館のギュスターヴ・モロー展から。
モローらしからぬ、かわいい一枚
「雲の上を歩く翼のあるアレクサンドリーヌ・デュルーとギュスターヴ・モロー」
と、モローらしいファム・ファタルの一枚「デリラ」
さて、平成が令和になったゴールデンウィーク。
初めて訪れた2つの箱根の美術館から。
まずは、ポーラ美術館のルノワール「レースの帽子の少女」
ルノワールの帽子の女性像には、夏の西洋美・松方コレクション展でも展示され、普段は常設展でも見られる「帽子の女」があります。
同じようなモチーフですが、雰囲気はそれぞれに違って、どちらも良いですね。
そして、もう一つは箱根ラリック美術館。
オリエンタル急行の客室に乗り込むと、そこにはルネ・ラリックの作品に彩られた優雅な世界が。
ティーセットを嗜みながら、説明も聞いて40分ほど。2,200円でほんのひと時タイムスリップを。
今年前半、展覧会の主役の一人、クリムト。
東京都美術館のクリムト展からクリムトの姪「ヘレーネ・クリムトの肖像」
接吻・ユディトのように黄金に包まれ、官能的な表情を浮かべる女性のイメージとは少し異なるかもしれませんが、少女の肌、髪、白い服と透明感に満たされた一枚です。
国立新美術館「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」展では、クリムトの良きパートナー「エミーリエ・フレーゲの肖像」
クリムトらしい装飾性のある一枚。
6月の梅雨前は東京都庭園美術館のキスリング展。会場で講演も聞いてから見た展示は、とても興味深く鑑賞できました。美術館の講演は、今年初めて聞いてみましたが、これからも興味のあるテーマの会は参加していきたいと思います。
華やかな色遣いのキスリングにしては色数は少なめですが、それでもなお、ひときわ華やかな一枚「ミモザの花束」
今度は夏の渋谷はBunkamura。みんなのミュシャ展から「崖に咲くヒース」
タイトル・作品の組み合わせが絶妙なミュシャの一枚。視線が自然と振り向く顔に注がれていきます。
・・・
今年は、東京都内のお祭りにもいくつか足を運んでみました。今思うと、いずれも夜のお祭りでしたね。ビール片手に街を散策。
まずは、ゴールデンウィーク、府中のくらやみ祭。歴史ある街の歴史ある祭。ここ数年、毎年行っています。
小さな山車で踊る子どもたち。
八月初旬は阿佐ヶ谷の七夕。アーケード商店街を飾る飾りにたくさんの出店、たくさんの人。見て歩くだけで、いろいろなものが食べたくなって、飲みたくなります。
八月中旬は神宮外苑の花火。普段はラグビーを見ている秩父宮ラグビー場で見る花火は迫力満点。きれいでした。こちらもビール片手に。
八月おわりは高円寺の阿波踊り。都内最大の阿波踊り祭り。写真は大通りですが、狭い通りの会場は踊り子・囃子手との一体感、祭りのライブ感が半端ないです。
どのお祭りも、楽しいので、また来年、一つでも多く行きたいです。
さて、こちらは初めて行った美術館ですが、初台は東京オペラシティ・アートギャラリーのジュリアン・オピー展
ピクトグラムのような作品は妙にリアリティをもって、現代社会を投影しています。
9月に入って、またまたパナソニック汐留美術館・マイセン動物園
陶磁器が繰り広げる美しい世界。
この後、ラグビーワールドカップ一色の期間が続きますが、そんな中、10月にいったのが東京ステーションギャラリーの岸田劉生展。これまで教科書で見たのとは違う麗子像は洋装で少し笑顔も。かわいらしい姿です。こちらを教科書に載せた方が良いのでは?!
11月、ラグビーワルドカップの終わった直後に見たのが横浜美術館・オランジュリー美術館展。アンドレ・ドラン「座る画家の姪」はオランジュリー美術館に行ったときも目を惹かれた作品です。日本で見られてうれしい。
そして、年末12月は関西旅行に。
京都・醍醐寺の秀吉の作った庭。この後、上醍醐まで山道を歩きました。歩いている最中は大変な思いでしたが、今となれば良い経験。来年は少し山道とかも散策してみたいと思っています。
奈良の女人高野・室生寺で見たのは日本一かわいらしく可憐な五重塔。
京都・山崎では藤井厚二氏の「聴竹居」。個人の住宅初の重要文化財。作者のこだわり、周囲の人たちの聴竹居への愛情、文化財保護の難しさ、いろいろなお話しも聞けて、貴重な時間を過ごせました。
もう一つ京都・山崎はアサヒビール大山崎山荘美術館。古い山荘を復旧して美術館に。展示品はもちろんのこと、建物の中を歩くだけでも価値ある美術館です。カフェもありスーパードライが飲めます(^^;)
隣接する新館の常設展示ではモネの睡蓮があります。
そして関西最後は万博公園・太陽の塔。
夕陽に向かってこれから今にも羽ばたきだそうとしているかのよう。
その中に初めて入ってきました。
「生命の樹 生物群」
これが、私が生まれた当時に作成されていたとは、とてつもない斬新な想像力、それを実現する実行力。何もかもが圧倒的です。
年末は東京の銀座シックス。フィンランドのクラウス・ハーパニミエが作り出した空飛ぶクジラ。銀座らしく華やかです。
では、最後に、今年印象に残った作品四点を勝手に選んで締めくくりです。(三つに絞ろうと思って、絞れませんでした^^;)
まず一つ目、三菱一号館美術館のラファエル前派の軌跡展から
アーサー・ヒューズ「音楽会」
美しくも少し疲れた家族の姿が、いろいろな物語を想起させます。とにかく、美しいと感じる作品でした。
次は、12月の東京国立近代美術館で44年ぶりに発見されたこちらの一枚
鏑木清方「築地明石町」
清方の代表作ともいわれる一枚。振り向く女性の姿に黒の着物。いずれも凛とした美しさを感じる一枚でした。
三つ目は、大好きなオランジュリーから来た一枚。
ルノワール「ピアノを弾く少女たち」
背景も少女の周りは色濃く、少女から離れたところは簡略化した描き方で少女にスポットライトが当たっています。今年はあらためてルノワールがとても好きであることを気づかされる一年でした。来年もルノワール、積極的に見に行きたいと思います。
そして、今年の一枚として選ぶのは・・・
東京都美術館のコートールド美術館展から
マネ「フォリー=ベルジェールのバー」です。
実際の風景と心理を見事に一枚の絵に収めて、その場に繰り広げられるドラマを描いた一枚。絵画の可能性を引き出し、挑戦を続けたマネの一枚だと思います。東京展は終わりましたが、来年1月から愛知、3月末から神戸に巡回されるので、是非、本物を見てほしい一枚です。
ということで、長くなりましたが、令和元年を最後の最後に振り返ってみました。
(本当は昼に投稿するつもりが出かける前に誤って書いた記事を消してしまい、用事から帰ってきて年末の最期に慌てて書き直しているところです。年の最後までそそっかしくて、慌しくて・・・^^;)
今年は後半、なかなかブログを書く時間が確保できず、残念な感じでした。来年はもう少しうまく時間を使っていきたいなぁと思います。それと、来年も楽しくいろいろなことに「よろこんで」取り組んでいきたいと思います。
ということで、最後の最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。
来年も引き続き、当ブログをよろしくお願い申し上げます。
みなさま よいお年をお迎えください
(年末もあいかわらずドタバタだね)
・・・アミちゃん、来年もよろしく。来年はもう少しブログに登場するかも。(どう?)
ではでは。
※ 年越しに恒例のテレ東・ジルベスターコンサートを見ます。おやすみなさい。