こんばんは。
私は旅行が好きです。旅は人生を上質なものへと昇華してくれます。
そして、今なら東京で出会えます・・・
ということで、今回は2017年11月上旬に行ったフランス・パリから、象徴主義の巨匠の自宅をそのまま美術館にしたギュスターヴ・モロー美術館です。
現在、東京はパナソニック汐留美術館でモロー展(2019/4/6~6/23)が開催中ですが、こちらの美術館の所蔵作品が展示されています。(なので、今なら東京で見られます)
先日、このモロー展に行きました。そこで、連動企画として(そんな、たいそうなものではない)、パリの本家モロー美術館をご紹介です。
相変わらずとりとめのない記事ですが、しばし、お付き合いを。
パリ、ギュスターブ・モロー美術館
1895年、モロー69歳のとき、自宅を美術館にするため改装をはじめます。その後、弟子のジョルジュ・ルオーたちを中心に設立の準備が進められます。1898年に胃がんのため72歳でモローがこの世を去った後、1902年3月30日国立美術館として設立、翌1903年1月14日開館しました。初代館長にはルオーが就任しています。
休館は火曜日、1/1、5/1、12/25で、それ以外は開館です。
開館時間は
月、水、木曜日:10:00~12:45、14:00~17:15(チケット売り場は閉館15分前まで)
金、土、日曜日:10:00~17:15(お昼休みなし、チケット売り場は閉館15分前まで)
と曜日によってお昼休みがあるので注意です。
場所は・・・
パリ9区。メトロ(地下鉄)では12号線のトリニテ駅(Trinite-d‘Estienne d’Orves)が近いです。この駅は出るとサントトリニテ教会と言う大きな教会があり、美術館はその近くです。
モネの絵でも有名なサンラザール(St-Lazare)駅からも10-15分くらいで歩けます。
画家の家が美術館になっているだけあって、住宅街の中に密やかにたたずんでます。だから、よく見ないと見落としてしまいます。ちなみに、近くにはショパンの家もあります。
そんな、美術館の外観はこんな感じです。
右の扉に「扉を押して下さい。」と書いてあります。日本からの訪問者も多いのでしょうね。私も漏れなく、その一人ですが・・・
それでは中へ
扉を開けて中に入ると受付があります。そこで6ユーロを払って入場券を購入します。パリのミュージアム・パス(パリの美術館フリーパス。さいごにリンクあり)でも入れます。
チケットは、今、東京に来ている一角獣の絵でした。
中に入っていくと、まさにモロー邸のお宅訪問です。
生活空間であった部屋や書斎などの壁が、びっしりとモローの作品で埋め尽くされています。デッサンに習作等を含め、おびただしい数のモロー作品であふれかえっているといった感じです。小さい美術館ですが、全ての作品を見尽くすのは1回では難しいでしょう。(1つ1つ見ていると時間が足りません)
1階、2階は生活空間にモロー作品やモローが集めた品々などが多数展示されています。小品・習作も多いので、この辺は、目に留まった作品を中心に見てはどうかと思います。一つ一つ見ると、かなり時間がかかります。
3階、4階はかつてのアトリエが展示会場になっています。モローの大作を見るなら、この部屋の鑑賞時間は十分に取っておくことをおススメします。(もちろん、見方は自由ですが、一つの見方としてご紹介です)
モローの生活空間エリアとしては・・・
ダイニングルーム。
館内はいたるところで壁一面、モローの作品が飾られています。
窓から外が見えます。モローもこの景色を見ていたかと思うと、今と当時がオーバーラップするような不思議な気持ちです。(もちろん外の建物など、当時のままではないかもしれませんが)
家の階段で上にあがっていきます。まさに、お宅探検。
モローの私室です。
同じ部屋の鏡台の左側(上の写真は右側)なのですが、よく見ると浮世絵や花鳥画が飾られています。モローのジャポニズムの影響を受けていたと思われます。
さらに回った先の部屋です。この部屋の左上の絵は「エヴァ」(アダムとイヴのイヴ)です。今は東京のパナソニック汐留美術館で開催中のモロー展に来ています。右下のセイレーンも来ています。
3階のアトリエになります。モロー・ワンダーランドという感じです。
右下のイーゼルにセットされたモロー24歳の時の自画像、画面中央右の壁の色白の女性が立っている姿が描かれた「サロメ」も開催中のモロー展で見られます。
そして、気になった絵「妖精とグリフォン」(Fee aux griffons) 1876年頃
とても、魅惑的で美しい姿だと思います。
そして「踊るサロメ」(Saleme Dansant)
反射しちゃってますが、サロメの体に刺青のように線描が施されています。こちらの女性の顔はオリエンタルの銅像のような、少々かたい印象を受けます。
そして「求婚者たち」(Les Pretendants)
1852年に制作プロジェクト開始し、1882年に修正が加えられているとのこと。3.43m×3.85mの大作ですが、一度も完成されなかったようです。
ということで、美術館のご紹介は以上です。
こちらの美術館、訪問するまで私には実はちょっとした“因縁”がありました。
2013年にパリにやはり旅行で来たとき、旅行直前に見たテレビ番組(何だったかは忘れましたが)に感化されて、この美術館に来ました。楽しみにして、来てみると扉には「改修中のため休館」という表示。あえなく美術館をあとにしました(T_T)
2017年はこのときの“リベンジ”で来ました。もちろん事前に改修中でないこともちゃんと確認しておきました。やはり、事前確認は必要ですね(^^)
ということで、いかがでしたでしょうか?
では、関連リンクです。
パリ・ミュージアム・パスで行けるところはこちらで確認できます。
本家のギュスターブ・モロー美術館
今は東京の汐留で会えます。
パリ散策にいかが。
パリ・モンパルナスのお肉のお店はこちら。
今のモロー展もおススメです。本記事で興味をもし持っていただいたら、まずはパナソニック汐留美術館の方も見てみてください。(本展は、東京の後、大阪はあべのハルカス美術館、博多は福岡市美術館にも巡回します)
ということで、今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
寒かったり、暖かかったりという日が続きますが、お体ご自愛ください。
今回は以上です。ではでは。
(モロー美術館パンフ。アトリエをつなぐ螺旋階段。素敵ですよね)