よろこんで!**してみました。

アラフィフ男子が、何気ない日常生活で楽しいと思うことを、つれづれに書く雑記ブログ。美術・落語・スポーツ観戦・グルメ・お酒に旅行等々。たまには、なにか語ることもあるかも・・・

【展覧会】「江戸の園芸熱 浮世絵に見る庶民の草花愛」@たばこと塩の博物館(2019/2/11):素敵な博物館・素敵な展覧会

こんばんは。

 

この二月の三連休は、いろいろと美術展を見に行こうと思っていたのですが・・・

寒い!雪は降るし、おじさん、すっかり弱腰になって、全然行けませんでした・・・(今も寒い)

で、三連休最後の建国記念の日は、昼に書道のお稽古があり、東大島の方に行ったので、帰りにこちらの展覧会に寄ってきました。

 

「江戸の園芸 浮世絵に見る庶民の草花愛@たばこと塩の博物館

 

通称「たば塩」。スカイツリーの側です。

「たば塩」で浮世絵?

いえいえ、何をおっしゃいます。とっても、素敵な博物館で、素敵な展覧会でした。

ということで、今回もまとまりのないことをツラツラ書きますが、しばし、お付き合いを。

 

※ 以下の記述は江戸の園芸熱展の作品説明、図録、Web上の解説等を参考に記述しています。また作品の写真などはパンフ・図録を撮りました。

 

[目次] 

 

I.展覧会概要

(1)展覧会:江戸の園芸熱 浮世絵に見る庶民の草花愛

www.jti.co.jp

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  今回の展覧会のテーマは「園芸」

日本は園芸国。例えば、盆栽。今やワールドカップもあるほど世界でも注目のコンテンツ。ウン億円の作品もあれば、大宮の盆栽美術館に外国人が溢れたり・・・と、あまり目立ちませんが、かなり熱く盛り上がっています。

そして、日本人は草花が好きな国民。花見と言えば、桜はもとより、梅あり、菊あり。現代でも藤やらネモフィラやらコスモスやら。花鳥風月を愛でる国民性は今も昔も。

そして、今回の展覧会のテーマ「園芸」。元より花見の習慣があった江戸時代。18世紀半ばには植木鉢が普及。これが園芸をグッと庶民に近づけます。往来や縁日には植木売りが店を広げるようになる。この園芸熱の高まりには8代将軍・吉宗(暴れん坊将軍)の植樹政策等も後押しとなったようです。そんな「園芸好き」な江戸庶民の生活と園芸のつながりにスポットライトを当てた品々が期間を通じてトータル200点以上展示。質・量ともに秀逸な展覧会となっています。

   

(2) 会場:たばこと塩の博物館(東京・とうきょうスカイツリー)

www.jti.co.jp

 

もともと渋谷にあった博物館が2015年4月に今の場所に移転し、リニューアルオープンしています。東京スカイツリーがとても近くて、よく見えます。

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(この日は夕方に行きましたが、朝は雪も舞っていたぐらいなので、上空は雲に隠れていました)
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(いざ、博物館へ)
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(新しくて、キレイで、なかなかオシャレな建物だと思います)

 

最寄り駅は東武スカイツリーライン・とうきょうスカイツリー駅、都営地下鉄浅草線・本所吾妻橋駅・押上駅(東京メトロ半蔵門線も止まります)、JR・錦糸町駅等からも歩けるようです。が、私は車で行って、博物館近くのコインパークに停めました。私が停めたところは100円/15分なので一時間400円。この近辺はそれ以外のところも200円/30分くらいで、1時間400円くらいの相場のようです。行かれる際の目安としてご参考まで。なお、たば塩には駐車場はありません。ご注意ください。

 

(3) 会期・開館時間・展示替等

2019/1/31(木)~2019/3/10(日)

・休館は月曜日。(2/12(火)は休みでしたが、今からは月曜のみ休みです)

・開館時間は10:00~18:00。入館は30分前まで。ナイトミュージアムはありません。

大幅な展示替えが2回あります。(パンフにも"大幅"と書いてある)

   前期=1/31(木)~2/17(日) ※ 本記事アップ時点で今週末まで!

   後期=2/19(火)~3/10(日)

図録を見ていると後期も、かなり見ごたえありそう。(できれば、後期も行きたい)

 

(4) 料金

大人・大学生100円、小・中・高校生・満65歳以上50円 ※20人以上の団体だと更に安くなります。(0を一つ増やしてもおかしくない展示内容。かなりお値打ちです)

 

(5) 訪問時間と混雑状況

2/11(月) 17:00訪問。鑑賞時間は約40分。(結構駆け足で見ました。常設展示もあわせて1時間で回りました)

展示スペースはあまり大きくはありませんし、鑑賞されている方も結構いますが、混雑はしていません。ゆっくり見られます。


(6) 美術館メモ

・本展(=特別展示)の写真撮影はNGですが、たばこ・塩の常設展示は撮影可能です。

・常設展も面白いので、併せて見るなら早めに行かれることをお勧めします。

・ミュージアムショップでは、図録1,600円。絵ハガキ100円です。(いずれも税別)このほか博物館関係のグッズもありますし、タバコもあります。(たば塩ですから。なんとプルームテックのスターターキットもあります!)

・館内は禁煙です。

 

(図録表紙です)

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(裏表紙です)
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(7) 行くきっかけ(情報源等)

今回はチョッと変わったきっかけです。まず、2/3(日)のEテレ日曜美術館の「アートシーン/展覧会情報」で紹介されていました。このとき、少し興味を持つも、まだ、行くことは決めていませんでした。(家から、少し遠いので)

で、先日、新・北斎展の記事をアップしましたが、この時、最近始めたTwitterにアップしたら、なんと「江戸の園芸熱」さんに「いいね」をしてもらって。場所を詳細に確認したら、書道の稽古場から行ける距離だったので、寄ることにしました。

 

II. 展覧会所感

(1) 個人的な所感

私が思うに、この展覧会は・・・

1つめに展覧会のテーマ設定が面白い。正直、このテーマ設定は私の発想では絶対思いつかないですねぇ。

2つめにテーマにそって充実した作品が集められている。展示作品にかなり「個人蔵」が多いのも珍しいと思いました。作品を集めるの、大変だったのではないでしょうか。

そして3つめに展示を見ながら、江戸庶民の生活・文化を感じられる。テーマである園芸を通して、江戸の人々の暮らしや楽しみが伺える、そんな展覧会になっています。

取り上げられている絵師も、喜多川歌麿・歌川国芳・歌川広重ほか、なかなかの面々です。作品解説も豊富で、博物館の方々の展覧会に対するが感じられる展覧会でした。(そういう展覧会、好きです)

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※ 日にちが合いませんでしたが、落語、聞きたかった・・・
 

(2) 展覧会の構成と気になる作品

それでは、気になる作品をご紹介。

 

序章:花見から鉢植えへ

 角筈の散策:勝川春潮 f:id:YoroCon:20190213001407j:image

 新宿区西新宿あたり。昔は桜が有名だったとか。まだ、「園芸時代」の前の花見に様子です。

 

第1章:身の回りの園芸

植木売りと役者:歌川国房

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この絵の画面の真ん中。「サボテン」です。この頃からサボテンが鉢植えとしてあったというのが、かなり驚きでした。

 

遊君七小町  扇屋花扇:歌川喜多麿

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 扇屋で一番の花魁・花扇が桜の鉢植えを見ながらくつろいでいる姿。涼やかな感じながら、絵から艶っぽさが滲み出ています。書かれている歌は小野小町。百人一首にも納められた「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」。意味深です。

 

浮世四十八手 夜をふかして朝寝の手:溪斎英泉

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園芸で多いと思ったのは「朝顔」ですね。この絵では、左の女性が歯ブラシを持っていて、江戸の歯ブラシって、こんなだったんだと、チョッと興味を引きました。朝の表現に朝顔と歯ブラシ。この辺は現代にも通じますね。

 

十二ヶ月之内如月 岡本楼重り枝座敷之図:二代歌川国貞

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女性の着物が色鮮やかなのに目が惹かれますが、縁側の鉢にはここにも「サボテン」が。結構メジャーだったんですね。

 

七ふく美人 びしゃもんゑびす:二代歌川国貞

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こちらは左の釣り竿に海老(蜘蛛みたいですが)の女性が恵比寿様、左の朝顔の鉢を持っているのが毘沙門天様とのことです。うちわの図柄として作成されているのも、面白いです。

 

第2章:見にいく花々

百種接分菊:歌川国芳

f:id:YoroCon:20190213001436j:image 江戸の見世物としても園芸は利用されていました。この菊、これだけ接ぎ木されていたとなると当時の園芸はかなりの技術だったような。(私は園芸には詳しくないので、個人的所感です)

 

隅田川之朝霧:歌川国芳 f:id:YoroCon:20190213001317j:image

江戸の花見風景です。真ん中の女性がキセルを持っていますが、この絵の所蔵は「たば塩」さん。やっぱり、関係あるのでしょうか?

 

第3章:役者と園芸

実成金菊月:三代歌川豊国

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このエリアは歌舞伎役者と園芸、また舞台と園芸をテーマとしています。

植木鉢から幽霊が出る光景は怖いような、見てみたいような・・・

 

ということで、少しご紹介まで。

 

(3) 最後に

こちらの特別展は良かったのはもちろんですが、「たばこ」「塩」をテーマとした常設もあり、こちらも面白いので、最後にご紹介。

まず、館内ですが・・・

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1階が受付・ミュージアムショップ。受付で100円を払って2階に。

2階が特別展示室で「江戸の園芸熱」の会場。プラス「塩」の常設展示。

3階は「たばこ」の常設展示。

 

で、「塩」の展示は・・・

岩塩彫刻「聖キンガ像」

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いろいろな岩塩たち。鉱石をみているかのよう。きれいです。
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さらに「たばこ」の展示は・・・

パイプの彫刻。根付のよう。こちらもきれいですし、数もかなりあります。

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たばこの歴代ポスター。「オレ、この味好きだよ」とか「俺の赤」。懐かしい。
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といった感じで、こちらも充実した内容。これら全部見ても100円。

料金のことを言うのはなんですが、本当に素晴らしいです。時間をかけてゆっくり見に行った方が良いかと思います。是非また行きたいと思わせる、本当に素敵な博物館でした。(前のウィーン万国博の展覧会も行けば良かった。迷ったんだよなぁ・・・残念)

スカイツリーに来た際に、いかがでしょうか。

 

ということで、この博物館に行くきっかけを作ってくれた私の記事はこちら。

www.yorocon46.com

六本木で現在、開催中。

 

あと、少し強引ですが、浮世絵つながりの記事はこちら。

www.yorocon46.com今は太田記念美術館で見られます。

 

www.yorocon46.comこちらの美術館さんも頑張られていて好きです。

 

  そして、帰り。東京スカイツリーはこんな感じに。こちらもきれいでした。

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ということで、今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ちょっと、「たば塩」愛が強かったかもしれませんね。(押しが強過ぎたらごめんなさい)

また、次回もお付き合いいただけますと幸いです。

以上です。ではでは。